file34 京大→教師→薬剤師⁉異色の経歴。最高のワークライフバランスを実現した精神科病院の給料明細

３年目です。

男です。

中学　鹿児島市立東谷山中学校

高校　鹿児島県立甲南高等学校

大学　京都大学工学部電気電子工学科

　　　九州保健福祉大学薬学部

従業員数１００名ほどの精神科病院にて役職なしの一般薬剤師

基本的には調剤、疑義照会、鑑査が主な仕事内容です。

年俸制で５４０万円です。

土日祝日休みで朝8時20分から17時20分まで勤務

残業は一切無し

副業禁止のためしていないです。

薬剤師に転職した形です。

薬剤師になってからは一番最初に町立病院に４ヶ月勤務しており、

その後現在の精神科に転職しました

病院薬剤師は給料が安いのでいつも人材不足です。

病院薬剤師の給料を上げて下さい。

薬剤師になる前に私立高校の数学の教諭をしていました。

日本の学校の先生は世界一忙しい職業と言われますが、本当にその通りで通勤に一時間くらいかかっていたので毎朝５時に起きて準備をして朝７時には学校に着き、７時３０分から補習が始まり、夜の８時には学校を出るようにしていたのですが、学校にいる間は生徒指導など生徒がその場でいないと出来ない仕事を主にするので次の日の授業の準備などは家に持ち帰ってやっていました。

家に帰り着くのは大体夜の9時くらいだったのでそこからご飯を食べてお風呂に入ったりしてそこからやっと次の日の授業の構想をねったりしていて寝るのは大体深夜でした。

労働時間も長く大変きつい仕事でした。薬剤師の妻と結婚したのですが、妻はその当時週休３日で夕方の夕方６時にはちゃんと帰って来るし、年収も６００万円を超えていたと思います。

当時私の年収が５００万円無いくらいだったので朝から晩まで働いている私と違って薬剤師は随分恵まれているなと思い、私も薬剤師になって楽をしたいなと思いはじめたのが薬剤師になろうと思ったきっかけです。

薬剤師に合格した後に就職する病院が決まっていたのですが、薬剤師国家試験の合格発表があって合格した事をその病院に伝えたのですが、後日連絡があり、理事長が変わり経営方針が変わったので採用できないと言われ、すでに３月の終わりごろだったので慌てて就職先を探さなければなりませんでした。

妻が薬剤師として働いていたので卸の会社の方が町立病院が薬剤師がひとりもいなくて困っているとの話を聞いたので、町立病院だと公務員ですし、退職金もまとまって出るとのことですのであまりよく考えもせず就職しました。

ただ私が薬剤師独りということになるので立場上薬剤部長でもあり薬局長でもあったので新人でいきなりそのポジションになってしまい、わからない仕事だらけだったのです。

勤続１０年以上になる補助さんがいてその方や看護部長が詳しく教えてくれるということだったのですが、実際には仕事をほとんど教えることもしてくれず、ただ責任の重い仕事だけを任されて全然仕事ができないという状態が続きました。流石に堪えられなくなったので退職しました。

現在勤務している病院は妻が勤めている病院だったので、内部の様子も知ることができたので転職する際には不安は全くありませんでした。

転職する際に優先したポイントはいくつかあり、一つは残業が少ないこと。

町立病院では終業時刻が１７時１５分だったのですが、仕事量が多くてほぼ毎日残業してそれでも仕事が終わらず次の日に仕事を持ち越してしまい、結局次の日にも仕事量が増えてしまいまた残業して帰るのが遅くなっていくという悪循環だったので残業がないことを優先しました。

２つ目は昼休みの休憩時間がきちんと取得できるかどうかでした。町立病院では一応一時間の昼休みがあるのですが、仕事量が多いので一時間まともにとったことがなく４５分くらい昼休みを取っていても補助さんにまだ休んでいるんですか？と嫌味を言われるくらいでしたので昼休みをきちんと取得できるかどうかも大事にしました。

３つ目は年収です。町立病院では年収５８０万円程でしたが、仕事量が想像以上に多く、残業代は支給されましたが、仕事をわざと遅くこなして残業をして残業代を故意にもらっているのではないかと補助さんに嫌味を言われるくらいでしたので、残業もなくて年収の高いことを優先しました。

京大を卒業した後不登校の子供達が通うフリースクールに勤務しました。

元々は京大で博士号まで取得して大学の教授になりたかったのですが、私より遥かに優秀な先輩たちが京大で博士号を取得できずに退学していくのを見て私には無理だなと思い博士課程への進学を諦めました。

なぜ大学教授になりたかったかと言うと私の専門は電気電子工学ですが、私の分野はGoogleやFacebookといった世界企業にまで成長する企業を大学生が作ってしまう分野です。大学の教授になって情報工学を専攻して若い大学生達と一緒になって世界に通用するアプリを作ってみたかったという思いがあり、若い学生さん達と携わる仕事がしたいなと思っていました。

しかし博士号取得のあまりの難しさに挫折したので、大学生ではなく高校生に接する仕事をしようと思ったのですが、元々博士課程に進学する予定でしたので、高校の教員免許を取得しておらず、どうしようかと思い悩んでいたところ、姉の小学校の時の担任の先生が不登校の子供達の通うフリースクールを立ち上げたということを聞きつけ、興味があったので一度話を聞きに行ったところ、働きながら通信で教員免許を取得すれば良いのではというアドバイスをいただいたのでそのままその先生のフリースクールに勤務することになりました。

不登校の子供達ということなので私自身教員免許もないし、かといって臨床心理士や公認心理師も持っていなかったので、心理学や精神医学の勉強もしてみようかと思って精神保健福祉士の資格を取得しょうと思いました。

現在の勤務先である精神科は妻が働いていたこともあり、私が精神保健福祉士を持っているから精神科の病院を希望したということではありません。

ただ薬学部在中に感じたことなのですが、数ある薬の中でも精神科の薬は何故か頭に入りやすく、とても面白いのでこれも運命なのかどうか分かりませんが巡り巡って精神科で働くことになりました。自分自身の中では精神科で働くのは運命だったのだなと強く感じます

私の職場は薬剤師が二人います。妻が薬剤師歴約２０年で私が約３年なので妻は私の７倍ほどの薬剤師歴があります。職場では妻が薬剤部長兼薬局長です。私の職場は元々長い間薬剤師がおらず、薬剤師が来てくれたらその人が自動的に薬剤部長になります。

妻の前の薬剤部長も転職してきていきなり薬剤部長の職に就いていました。なので役職につくのに年数が必要なわけではありません。要はポストが空いているかどうかで決まります。私の上司に当たる妻の年収は当然のことながら知っています。

現在に私の妻が薬剤部長ですが年収は６００万円です。

実はこれは安い方で私の妻の前任の薬剤部長は家賃込みで６６０万円もらっていました。

役職手当も含めて妻も６６０万円くらいもらっても良いと思うのですが、看護師さんや事務さんから給料のことで妬まれるのが嫌だと言って６００万円のままです。

調剤薬局やDSは売上やノルマがあったりするので必然的に避けました。私は薬局実習で大手の調剤薬局に実習に行きましたが、店長会議が一ヶ月に一回くらいあったようで店長の薬局長がとても憂鬱そうにしていました。

数学の教師をしていたときにもセンター試験の結果や模擬試験、大学入試の結果などを学校全体の会議で厳しく追求されるので、売上や営業ノルマがあるところは絶対に嫌でした。調剤薬局やDSは直接お客さんと接しないといけないこともあり、私は人に接するよりも黙々と調剤と監査をして人と関わりたくないので調剤薬局やDSを避けました。

病院薬剤師は調剤薬局やDSに比べて給料が安いと言われますが、私の職場は残業もなく、昼休みも薬剤師は特別に１時間半あり、有給も取りやすく、売上や営業成績も厳しく追求されることもないのでとても恵まれた職場だと思います

一番しんどいのは直接の上司が妻であることです。家庭でも一緒にいるのにさらに職場まで一緒となるとそれだけでもストレスですが、私が役職が上ならばまた違うのでしょうが、妻が上司なのでまだ私の薬剤師歴が浅いこともあって怒られることも多いのでそれが一番しんどいです。

最大にメリットはまだ私の薬剤師としての職歴が浅いので仕事に失敗するときが多いのですが、その分妻がよくフォローしてくれるのでとても助かります。もし妻が薬剤部長でなくて他の人であれば私はもっと厳しく怒られていると思うのですが、そこは家族同士なのでとても上手に私のことをフォローしてくれています。

私が仕事上関わり合いがあるのは事務さんと看護師さんです。電子カルテではなく紙のカルテなので医師がカルテに書いた処方内容を事務さんがパソコンに打ち込んだ後に薬剤部に処方箋が回ってきて薬剤師が薬を作ります。事務さんたちの間違いが入力ミスが多いのでなるべく事務さんたちがスムーズに仕事ができるように怒らずに円滑に業務を進めています。

看護師さんからは色々な要求が多くあるのでできるだけ多く要求に答えることの出来るよう努力しています。電子カルテがないので手作業が多くミスが起こりやすいので多職種の方々とコミュニケーションを取るようにしています。

新卒で精神科の病院や門前薬局に来る人は殆どいないと思います。私なりに分析すると、精神科は薬の種類も少ないですし、一度精神科に勤めてしまうといざ転職しようとした時にスキル不足で転職できないと考えてしまい、内科や外科を扱う総合病院であったり門前薬局を選んでしまうのかもしれません。実際に私も今から総合病院に転職しようと思うと腰が引けます。

しかしこの年齢になって初めて分かるのかもしれないのですが、精神科は残業も少なく外科のように緊急手術もないのであまり残業がありません。私の家庭も夫婦フルタイムで共働きですが、共働き世帯は年々増加しています。そうなるとワークライフバランスがとても重要となってきます。男性も家事育児をするのが当たり前なのですから、精神科のように仕事量が少なく残業があまりない職場に若いうちから勤めて家事育児をこなすのも良いのではないかと思い、新卒から精神科に務めるのを強くおすすめします。

病院薬剤師は給料が低いと思われがちですが、私は精神科に特化して求人を探してみると完全週休３日制で年収６００万円というところがあったり、実は私の病院は長年薬剤師がいなかったので当初は７００万を超える年収の提示があったそうです。薬剤師歴２０年以上の妻も最初から精神科の病院に勤めておけば良かったと言っているくらいです。最近は転職をするのが当たり前の風潮がありますが、条件の良い精神科の病院は必ずあるのでそういうところに長く勤めるのもあっても良い選択肢だと思いますので新卒の学生さんに精神科の病院薬剤師をおすすめします。